複合機のためになるNEWS

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映画監督のOは「自分を活かしてくれる企業に入りたい」と言った女子学生に、「自分を活かしてくれる職場?学んだことを活かせる企業?冗談を言っちゃあいけない。
そんなもの、この日本には、万に一つもあるはずがないのだ」(『失って、得る。 』S出版社)と怒鳴りつけたそうだ。
まず持つべきは、やりたいものを仕事にしたいという夢よりも、とりあえず仕事をゲツトしなくてはという切迫感である。 働くということは、本来、現実の生活から立脚していかなくてはいけない。
その現実をどんどん自分から断ち切ってしまう危険性が「自己実現願望」にはある。 もっと自分に合った仕事があると思いながら転々とするうちに社会や職全体から突き放されてしまい、ついには職探しをやめてしまうというケースもある。
自己実現というような耳触りのいいワードに惑わされて、自分の人生を宙ぶらりんにするのはあまりに危険な」とだと私は思う。 「資格」プームに関しても疑問を持っている。

これも、資格を取ると夢のような生活が始まるという妄想から生まれた現象だ。 学生たちを見ていても、ロースクール狂想曲とでも言うべくして弁護士志願者が増えたし、自分の仕事と全然無関係な使えない資格を二十も三十も持っている人もいる。
資格というのはその仕事のスタート地点に立ちましたという保証に過ぎない。 資格があっても、現実のものにしていくためには普通の仕事と同じように、仕事を拡大していく苦労を背負うのだ。
軌道に乗せられれば、資格があるほうが、収入がよく、安定するということもあるのかもしれないが、資格によって保護されたかのように錯覚するのは理想的な新しい仕事が得られさえすれば、H本当の自分を活かせるなどと夢見ているのはあまりに非現実的だ。 私が提案したいのは、もしやりたいことがあるのなら、自分の現実の仕事を少しずつでも本当にやりたいことに近づけていくことである。
基本は、自分のやりたい仕事、好きな仕事にずらしていくこと。 拡大するなりずらしていくことでやりたいことを実現するほうが、ずっと現実的で合理性がある。
やっている仕事が自分の理想の仕事とは違うとしても、その出発点がずれているだけでやる気に火がつかないというのでは、永遠に何にも踏み出せないで終わってしまう。 いまやっている仕事からどう橋を架けていけば、やりたいほうに近づけるのかというふうに考えていくずらしの技なのだ。
そこで本当に必要になってくるのが、Sほどの人物でさえ、まったく何もないところから作家になったわけではない。 下地もなく作家を夢見ていたわけではない。

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